






Glazed Ceramic Coupe by Suzanne Ramié for Atelier Madoura, France 1950s
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Glazed Ceramic Coupe by Suzanne Ramié for Atelier Madoura, France 1950s
1950年代フランスで活躍した作家「Suzanne Ramié」によってデザインされた Atelier Madoura のセラミック・クープです。南仏ヴァロリスの陶芸工房 Madoura は、20世紀陶芸史において特別な位置を占める存在です。Suzanne Ramié と Georges Ramié によって運営され、戦後フランスにおける陶芸表現の豊かな実験の場となりました。とりわけよく知られているのは、Pablo Picasso との関係です。ピカソは1946年、ヴァロリスで Ramié夫妻と出会い、その後 Madoura の工房で陶芸制作を行うようになります。彼の陶芸作品の多くがこの窯で制作・エディション化されたことにより、Madoura は南仏の一工房を超え、戦後美術史に深く刻まれる存在となりました。本作は、底部に “Madoura Plein Feu” の刻印を持つ黒釉のクープです。まず目を奪われるのは、その研ぎ澄まされたフォルムです。左右へすっと伸びる縁、深く沈む内側の曲面、そして船体のように丸く絞られた底部など、器として生まれた形でありながら、そこには実用を超えた造形の美があります。黒釉の表情も非常に魅力的です。光を受けると、単なる黒ではなく深い褐色や鈍い緑を含んだような奥行きが現れます。艶のある面と釉薬がわずかに揺らぐ箇所が重なり、焼き物ならではの手の痕跡と火の偶然性を感じさせます。滑らかでありながら、どこか土の温度を残している、その相反する質感が、この作品に独特の深みを与えています。Suzanne Ramié の作品には、地中海的な有機性と、戦後モダンの抽象的な感覚が美しく共存しています。器の輪郭そのもの、釉薬の深さ、手に取った時の重心によって美しさを成立させる、その姿勢は同じMadouraの窯で制作したPicassoの陶芸にも通じ、素材と形への自由な眼差しを感じさせます。1950年代フランス陶芸の豊かな魅力を存分に伝える、美しいセラミック作品です。
Size : W18 / D10 / H8 cm
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