















Maison Lunel Dual Conical Shade Floor Lamp, 1950s France
SOLD
Maison Lunel Dual Conical Shade Floor Lamp
フランスの照明ブランド Maison Lunelによる本作は、上下に対峙する二つの円錐「デュアル・コニカルシェード」による構成が非常に魅力的な作品です。上方のシェードは天井や壁面へと柔らかな光を反射させ、空間全体に穏やかな広がりをもたらします。一方で下方のシェードは、手元やチェア周りを的確に照らす実用光として機能し、ひとつの灯りで“明暗のグラデーション”を繊細に描き出します。支柱は細く、わずかにしなりを感じさせるカーブを描きながら立ち上がり、視覚的な圧迫感を極限まで抑えています。家具の傍らに置かれたとき、主張しすぎることなく、しかし確実に空間の重心となる絶妙なバランスこそが、このランプの本質です。素材の表情もまた特筆すべき点です。真鍮パーツには、長い年月を経たからこそ生まれる深みがあり、ベースに配されたグリーン素材はフランスらしい色彩感覚を象徴、空間に詩的な感性を添える存在です。いずれも後年の復刻では再現し得ない、時間が染み込んだ質感が感じ取れます。さらに、高さ調整やシェードの角度調整といった可動性からは、当時のデザイナーがいかに「使われること」を前提に設計していたかが読み取れます。日常の中で機能し続けることを宿命づけられた、実用と美の両立を含んだ照明です。造形の美しさ、光の演出力、経年の質感、そして置かれた際の収まりの良さ、すべてが極めて高い次元で結実した傑作です。
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